沖縄の無人島を中国人女性が購入か?ー中共政府の利用に懸念
中国人女性が、沖縄の無人島を買収したらしいことが、中国のネットで話題になっている。この女性が、中国系動画サイトTikTokに島の映像を投稿した。無人島の屋那覇島(沖縄県伊是名村)のようだ。台湾を巡り戦争の緊張が高まる。その日本の最前線の国境地域である沖縄で、このような買収が行われたことを危惧する。いつもの通り、日本のメディアはまだ伝えていない。
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島は無人島の屋那覇島か
「映像」(これは中国のメディアが転載したものらしい、本映像見つからず)を見ると、私は中国語はわからないが、字幕で「「70万平方メートル」の島を買った」「永久使用権を持った」といっている。
以下の情報は中国反政府系のメディア、大紀元(エポックタイムス)日本版の記事「「30代女子が日本の無人島購入」動画 3年前に中国コンサル企業が取得か」を元に、ネットで私が情報を集めた。以下、不正確な可能性があることはお許しいただきたい。
屋那覇島を購入したという30代の女性は、山東省青島出身という。一族が不動産業を営んでいるというが社名は不明だ。
この島は、沖縄の観光業者が購入し、開発計画などが持ち上がっていたようだがそれは消えている。競売にかけられていたようでそれを2020年に落札したようだ。
ただ島の面積70万平方メートルのうち、競売は37万平方メートルのようだ。2020年に中国系企業が落札し、転売したとの情報もある。この女性がどのような経緯で、どのような形式(法人か個人か)で、島のどの程度の土地をどのような形で持つのか(永久使用権とは何か?)、意図は何かは不明だ。世界のリゾート物件を調べる中で、沖縄のこの島の競売を知り、購入したという。
この土地の登記簿を現時点で、私は調べていない。
法律なく、規制はかけられず
外国人の土地の購入に、規制はかけられない。普通の国には規制法がある。日本政府は平和ボケのためか、あまりにも対応が遅かった。防衛施設、離島、国境など安全保障上重要な土地の利用を規制する「重要土地等調査法」の運用が、ようやく今年2月1日から、始まった。
政府は今回第1弾として指定した「注視区域」「特別注視区域」(各29カ所)について、区域内にある土地・建物の不動産登記簿や住民基本台帳を集めてデータベース化し、所有者から聞き取りを行うなどして利用状況を調査する。軍事基地など、施設の機能に支障を来す「阻害行為」が認められれば、やめるよう勧告・命令ができる。
ところが、沖縄県に、現時点でその区域はない。(内閣府、制度説明資料、区域案11-12ページ)当然、この区域の購入にも、規制はかけられない。
そして沖縄県には、外国人の土地購入を規制する条例はない。同県は全国の地方自治体の中で、「にぶさ」で有名だ。今後も適切な対応は望めないだろう。沖縄には反日、反米の変な勢力がいて、過激な反政府・反米軍基地運動をしている。沖縄の新聞、テレビの偏向報道とピントのズレは、左傾化したメディア業界内でさえ有名で気味悪がられている。そうした人たちやメディアは、何も反応しないどころか、外国人土地購入の規制をしようとしたら、その活動を攻撃するだろう。
軍事作戦では、主要な攻撃の前に島を奪う
軍事作戦では、大規模な上陸作戦を行う前に、周辺の離島を占拠して基地を置き、そこを主攻撃のための策源地にすることは、常識的戦術だ。第二次世界大戦の沖縄戦でも、沖縄本島上陸の前に近くの慶良間諸島を攻略した。そして米軍は、攻略した沖縄を日本本土侵攻前の策源地にしようとした。
東アジアでは、中共政府の台湾への攻撃の懸念が高まっている。近日中にそれが起こる可能性がある。自衛隊第15旅団と米軍の第3海兵遠征軍が常駐する沖縄を、即座に中共が攻撃する可能性は極端に少ないだろう。しかし、この購入されたらしい島が、それに利用されるかもしれない気味悪さはある。
軍事作戦でなくても、沖縄での情報収集や諜報などの拠点に、まとまった土地が使われるかもしれない。中国の「租界」として、日本の主権、警察権の行使が抑制されるかもしれない。
国のできる範囲で、所有者の意図の解明を
この島を購入したという女性の真意はわからない。個人利用かも、転売かも、リゾート建設かもしれない。しかし中共政府がその事実を利用する可能性は否定できない。
私は、経済活動の自由を最大限に尊重すべきと考える経済記者だ。しかし現在の東シナ海を巡る緊張の中で、中国系資本が大規模に沖縄の土地を購入することは危険と思う。これまで何もしなかった対策の遅れのツケが、危機の今になって出てきた感じだ。
機会あれば、日本政府が、この購入の意図を女性に聞き、不安を伝え、その利用方法を告知してもらい、日本への敵対行為をしないように働きかけてもらいたい。現状ではそれが精一杯だ。また開発で富を産む可能性があるなら、潰してしまうのはもったいない。
沖縄の県、メディア、玉城デニー知事などその多くの政治家を、申し訳ないが私は信じられない。これまで示された低い実務能力とその日本政府へのこれまでの敵対姿勢から、何をするかわからない。大多数の沖縄県民と日本国民にとってもそうであろう。沖縄の自由と独立と安全保障を左右しかねない、こうした問題に関わってほしくない。
私は日本政府(それも頼りないのは悲しいことだが…)のこの問題への積極的介入を希望する。
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