在留資格ない外国人の子供、滞在容認への疑問
斉藤健法相は4日、記者会見を開き、日本で生まれ育った在留資格がなく、強制送還の対象となる18歳未満の外国籍の子供に、親に国内での犯罪歴がないなど一定の条件を満たせば、法相の裁量で例外的に在留を認める「在留特別許可」(在特)を与え、滞在を認める考えを示した。家族の滞在も認めるという。
この決断は、さまざまな問題を引き起こすのではないか。不法滞在を助長しかねないためだ。子供達がどうしても日本にいたいというなら、親子一緒になって、正式な滞在のための手続きをすればいい。それだけの話なのに、なぜ、「かわいそう」という感情論で国が動くのか。
目次
特例が「前例」になることを懸念
「子供自身に責任はないのに生活が不便な状況に置かれており、何とか救えないかと検討してきた。医療費の無保険などの問題がある」。斉藤法相は、今回の措置の趣旨をこう説明した。また、こうした対応は「今回限り」とも述べた。
出入国在留管理庁によると、日本で生まれて在留資格のない18歳未満の子供は201人おり、7−8割の子供に在特が与えられる見通しだという。ただし、親に、①不法入国②偽造在留カード行使や偽装結婚③薬物使用や売春④懲役1年超の実刑⑤複数回の前科―などの事情がある場合は対象外となる。
斉藤法相は特例措置としているが、筆者はこの特例が「前例」に変化し、「不法滞在者が子供を理由に在留を主張する」「日本での出産を増やす」などの問題が起きることを懸念する。おそらく左派政治団体が今年5月の入管法改正で騒ぎ、日本政府は非人道的として、この子供の在留問題をせめた。その「ガス抜き」の意図もあるだろう。
また公明党の谷合正明参議院議員が、公明党の要請で、この特例措置が認められたとSNSのXで明かしている。自民党と法務省は、公明党の法律を無視したずれた人道主義に影響を受けてしまったようだ。あまりにもおかしい。悪用や変な波紋を広げかねないだろう。
大喜びの在日クルド人たち
筆者は、埼玉県南部に数千人集住するトルコ国籍のクルド人が、住民と起こしているトラブルについて今年5月から取材している。どのメディアも「人権配慮」で伝えない中で、孤軍奮闘で報道している状況だ。改造車の暴走や騒音、クルド人同士のケンカや病院への押しかけ、女性への「ナンパ」…。現地の日本人によると、この2年ほどで、急にクルド人の態度が悪くなったという。どうも、日本で育った2世が就業年齢に達して、違法・迷惑行為の中心になっているようだ。
在日クルド人社会を知る人によると、クルド人たちは今回の法相の決定を「子供を理由に日本に残れるかもしれない」と喜び、期待しているという。彼らの多くは日本社会から孤立しており、日本語もわからず、日本のことに関心がない。しかし自分の生活に関わる情報は、関心を持って受け止めている。
在日クルド人の多くは、日本での法的地位があいまいだ。大半は出稼ぎが目的で来日したとされるが、トルコに迫害されると難民申請をして、日本に残っている。そして、認定不許可の決定の後で、強制送還前に一時的に入管施設外で暮らす「仮放免」という立場の人が多い。また不法滞在者もいるようだ。
もともと在日クルド人は、日本での子作りに熱心だった。また男親が最初に来日し、生活基盤ができると子供を呼び寄せることもしていた。「子供がいると強制送還されない」と思い込んでいる。そして日本の行政は甘いので明文化していないが、実際にその傾向がある。さらに出産をめぐる日本の行政などの支援金を、なぜかクルド人や外国人が使えてしまう。彼らはそれを最大限利用する。そして子供が日本での勉強や生活で苦しむことを配慮せず、自分の就労のことばかりを考える、問題のある親が多いようだ。
調べると、トルコは国民皆保険で、公立病院では医療は子供は原則無料という。日本の方が医療の質は良さそうだが、トルコに暮らせば金銭的負担はない。そもそも、トルコはクルド人の迫害政策など行なっていない。この法務省の決定がクルド人を想定しているとしたら、する必要のない無駄な配慮なのだ。
不法難民の負担を受ける埼玉県の日本人をなぜ助けないのか
本当に、外国人の子供達を助けていいのだろうか。記事「子供が怖い-仏暴動と埼玉のクルド人少年たちの嫌な類似 」で詳しく述べたように、クルド人社会の子供には問題が多い。
日本で生まれたクルド人の中には、非行や不登校などの問題を抱える子供もいる。日本語が不自由で、学校の勉強にもついていけない。そして非行の子供が現地でさまざまな問題を起こしている。現地の川口市民は「クルド人の子供が怖い」と述べていた。
前述の記事情報から再掲載する。埼玉県警川口署は8月1日、威力業務妨害の疑いで、川口市居住でトルコ国籍の男子中学生(14)を逮捕した。川口市内の商業施設で複数人でたむろして喫煙していたところ、警備員に注意された。すると、「外国人を差別するのか」「爆破してやる」と脅し、その商業施設に花火を放り込んだ脅迫と威力業務妨害の疑いだ。異様な発想と行動だ。法務省はこうした子供を、日本に在留させてしまうかもしれない。
ある川口市民は「子供を含めたクルド人、外国人の迷惑行為がある。斉藤法相と法務省・出入国在留管理庁の幹部には川口で現実を見てほしい」と、今回の決定について不快そうに語った。
クルド人難民のトラブルの解決に取り組んでいる奥富精一川口市議会議員はXで次のように語っている。「家庭で受けた教育を優先され成長し、問題を起こす事例が川口市では顕在化している」。それなのにそうした子供たちに「安易に原則滞在許可を出せる状況なのか」と疑問を示してる。移民・難民問題で「地方にだけ負担を押し付ける」のは「地域住民への刑罰にも等しい」と指摘する。私はこの奥富氏の批判に、全面的に同意する。
なぜ日本政府は、日本国民ではなく、外国人を助けるのであろうか。
記録されない外国人の子供達の非行
クルド人は一例だ。日本では戦争直後から現在まで、外国人の子供たちによるトラブルが発生してきた。在日韓国人・朝鮮人の非行、暴力行為が1970年代に問題になっていた。今は少し沈静化したが、近年では群馬県、愛知県、静岡県で工場労働者として来日した日系ブラジル人子弟の不良化の問題があった。
ところが調べると、こうした外国人の子供の非行問題について、はっきりした記録がない。多くの人々が人権への配慮で黙り、メディアも伝えない、行政や政治家も騒がないので、世の中に知られず、記録がなかった。歴史の中で、戦後の外国人トラブルの現象が消されてしまったのだ。ネットの書き込み、住民のわずかの回顧ぐらいしか、記録がない。
その記録のなさのため、そして人権問題で批判されることの萎縮のため、斉藤法務大臣、出入国在留管理庁は、移民、そして子供達の犯罪を、深刻に受け止めていないようだ。斉藤大臣をはじめ、幹部は、川口市、愛知、群馬、静岡で、外国人の子弟の非行について、現在何が起こっているのか視察してほしい。また日本人も過去の経験を掘り起こし、政府を批判してほしい。外国人によるトラブルの中には、子供によるものも多いのだ。フランスで今年6月に全国で暴動が広がった。暴徒の中心は、フランスで育ったが教育をしっかり受けなかった移民の子供、2世、3世という。
なし崩しに開国する岸田政権、これでいいのか
岸田文雄政権は、国民に対する説明、国民の意思決定のないまま、なし崩し的に外国人労働者を増やそうとしている。子供を理由にした新たな外国人の滞在の道も作ろうとしている。これは国民の意思決定への関与がなく、勝手に法務相と法務省が決めてしまった
もちろん真面目に生活している外国人が日本で共生する事は歓迎だ。また、この法務省の措置によって幸せをつかみ、日本社会に貢献する外国人の子供も将来、出る可能性があるとは思う。
しかし現実を見ると、質の悪い人も増える、まともな教育を受けない子供が増える可能性はかなり大きい。これは差別や偏見ではない。実際に今、日本の川口市で私が見聞していることなのだ。そしてこうした外国人との間のトラブルは、日本人が、どの街でも、誰もが、まもなく経験しかねない問題なのだ。埼玉県南部にクルド人が集住したのは、調べると偶然の要素が多い。どの街でも、外国人、外国人の子供たちとのトラブルは、起こりかねない問題だ。
日本の治安、社会は、政府の手による外国人の移住促進で、悪い方向に変化しないだろうか。
石井孝明
経済記者 with ENERGY運営
ツイッター:@ishiitakaaki
メール:ishii.takaaki1@gmail.com
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4 件のコメント
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「ゴネ得・無法な既成事実への迎合は悪例を残すだけ」です
「日本で生まれ育った」を条件としているが日本は出生地主義ではなく血統主義である以上重大な矛盾だし 以前から不法残留外国人及び支援の活動家達は子供をてこに「日本で生まれた子供は日本語しか話せない」などという嘘を合法化のための最大の武器として強調し続けてきたのであり ここにこそむしろ絶対に迎合出来ない一線が存在する
今回限りの措置というが先の入管法改正でも反対勢力は「法相在特の大幅緩和を」と叫んでおり「この措置の再適用及び制度化を」は必ず主張されるし いずれ居座りのための訴訟で馬鹿な地裁判事がそんな判決を出すことも懸念される
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日本語しか話せない子供は日本語話せないクルド人の親に、どうやって育てられたのですか?
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日本で暮らす外国人の子供は殆ど日本語が話せない親とは母語で 自身の通う日本の学校等では日本語でと言語を使い分けますが 成長期にバイリンガルを強いられる子供は両方とも上達が遅いことが指摘され 研究レベルではこれを「ダブルリミテッド」と呼んでいます
先の入管法改正時クルド人らは「自分達は日本で育ったので日本語しか…」の例の虚言を重ね同情を買おうとしていましたが 日常的に彼らと接している川口市民からはネット上で「クルドの学齢期の子供らは自分達だけでいる時は普通に母語で喋っている」との指摘が以前からあり この詐術的嘘を石井さんらジャーナリズムの追及で暴いていただけたらと切望しています
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そのとおり。記事に全く同感。クルド人の考え方や行動は過激で、多くの日本人の価値観と相容れず共存は不可能。不法在留者は親子共々強制送還するべし。子供を残せば、親子は一緒に住むべきだとして、親が再び不法入国する理由になるのは必定。問題の根は根絶せよ。
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