「自由に帰国できる」クルド人難民一家の母子、在留不許可に

ジャーナリスト

140万回の閲覧と賛成

東京出入国在留管理局(石井撮影)

東京出入国在留管理局が10月4日、トルコに一旦帰国して再来日したクルド人母子の日本の在留申請を認めない決定を下した。この2人は夫婦と長男、娘2人との6人家族だが、難民申請をする夫を日本に残して一家はトルコに帰国した後に再び来日しており、「自由に帰国できる難民」とネットで話題になっていた。

この支援団体がホームページで明らかにした。(HP)筆者がこの情報を伝えたXのポストは140万回の閲覧を超え、SNSには厳しい判断を歓迎する声があふれた。日本の法務省・出入国在留管理庁は子供や病気を材料に在留資格を求める外国人を「特例」として認める甘い対応を繰り返してきたが、今回は一転して厳しい態度を示した。

国民が、在留資格のない外国人やクルド人の存在、そして彼らによる不法行為に怒っており、その送還を求めていることをこの大きな反響は示すだろう。その世論を国が受け止めた可能性もある。今後厳格な対応を続けることを期待したい。

東日本大震災で帰国、トルコ地震で再来日

支援団体のホームページや、この一家に同情的な記事を出し続ける東京新聞の報道によると、この子供は4月から日本の高校に通っていた。その留学ビザを申請し、母親はその養育のための特定ビザを求めていたが、不許可となった。加えて母親は病気治療のための日本滞在を訴えていた。

この夫は1999年に来日。難民申請を続けて5回却下され、今は6度目の申請中という。解体業で働いているもようだ。3年後に妻と娘2人を日本に呼び寄せ、日本で男の子2人が生まれた。2011年の東日本大震災で、妻子は帰国。それが2023年2月のトルコ大地震で日本に再来日したらしい。

この時の妻子の滞在資格は不明だが、難民と称する一家の構成員が、自由にトルコに帰国できるのはおかしい。クルド人がトルコ政府に弾圧されているなら、出入国は規制され、帰国したら迫害を受けるのではないか。自分たちが難民であるというクルド人の主張は怪しいと、この家族の行動が示している。

それを堂々と支援団体は公開し、募金を求めていた。私が「自由に帰国できる難民」と拡散したところ、一般の日本人から笑いと共に、大変な批判を集めていた。

自由な渡航は、クルド人の「難民」との主張の虚偽を示す

親子が住みたいなら一緒にトルコに帰るのが良い。高校に次男が通えないのは気の毒であるが、滞在が不許可になるその可能性は十分あった以上、仕方がない。そのような状況に子供を追い込んだ親に責任がある。

トルコで、クルド人は迫害されていない。この父親の5回の難民申請の却下というのは、政治亡命者でないと日本政府も認識していることを示している。来日クルド人の多くは出稼ぎ目的で、難民と虚偽申請を行なっている可能性が高い。今年6月に施行された改正入管法では、難民申請は原則2回までで、それ以上の申請は新証拠がない場合に、国は強制送還が可能になる。滞在資格のないまま25年も居続けるおかしなことができなくなる。

母親は病気の治療も訴えていたようだ。トルコ共和国は国民皆保険制度を導入し、全国民が安く医療を受けられる。現地からの報道でも、トルコの地震からの復興は進んでいる。

お涙頂戴話に弱かった入管が政策転換

これまで、法務省・入管庁は、「お涙頂戴話」に甘かった。小泉龍司法務大臣(当時)は24年8月、親が滞在資格のない外国人の子供のうち全体の約8割を超える子供に212人に滞在を認める「在留特別許可」を与えたことを発表した。家族に不法入国や薬物使用といった重大な犯罪歴がないなど一定の条件を満たした子供を対象にしたという。親もビザをもらえる。

関係者によると推定で100人以上のクルド人の子供がビザを得たらしい。当然、クルド人問題に苦しむ埼玉県民は怒った。そして子供たちの就学の実態調査を法務省はしていなかった。在日クルド人の子供は、男の子の多くが中学校など学校に行かなくなる。私の取材したところでは、あるクルド人の少女の場合は、男と結婚式まで挙げ、高校に不登校だったのに、この特例の滞在ビザが出てしまったという。私や埼玉県民の投稿で、法務・入管行政への不信感が高まっていた。

支援団体と、同情する東京新聞がするべきことは、この一家がトルコで生きる道を支援することだ。日本国民が日本国に出した税金を使わず、公務員の仕事も増やさないならば、自由にやれば良い。

どうしてもこの一家を日本に住まわせたいなら、自分たちの金銭負担で、合法の在留ができるように支援してほしい。日本と日本人に、ルールを捻じ曲げて、負担をかけようとするから、このような外国人も支援者も嫌われるのだ。

石井孝明
経済記者 with ENERGY、Journal of Protect Japan 運営
ツイッター:@ishiitakaaki
メール:ishii.takaaki1@gmail.com

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3 件のコメント

  1. のん より:

    素晴らしい活動ですね。

  2. 韓国は 夜郎自大の 超大国 より:

    「家族をバラバラにしないで!」などと活動家連中は訴えていますが そうなりたくなければ一家揃ってトルコ=自分の国へと帰ればいいだけのこと 日本はこの人達の母国でなく彼らはただの不法移民であり 難民性が無いなら日本に住み続ける正当性など皆無 強制であっても全員帰国が正しい決定です

    法務省は子が日本生まれで家族に重い法令違反がない場合在留を認めるなどという超愚挙を犯しましたが絶対に禍根を残します 今後は一家の誰であれ違法行為を犯したなら即許可の取り消し及び 許可を出した家族もそも不法残留であった以上子の成長までの一時的なものとして永住は認めないなどの厳格な対応を取っていくべきです

  3. 米島弁 より:

    この手のtrickyな話や人道を巡る堂々巡りは、聞き飽きました。もう何を訴えて来ても、同情の余地はないです。人道的で暮らしやすい仕組みを片っ端から逆手にとって、乱用・悪用する輩と生活の場を共にするなんて、もうまっぴらです。そんな中、クルドには散々な目に遭わされながらも、高校に通えない次男を気の毒と仰る石井さんは、私よりもずっと優しいですね。やっぱり取材を通して、彼らの様々な側面をよく知っているからかな…。

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